xv6開発用ツールのインストール(Linuxの場合)
Linuxにクロスコンパイラ等の開発用ツールをインストールして,xv6のビルドと実行を行う方法について説明します.
対象とするPCのアーキテクチャは64ビット版x86(X86_64)です. 以下ではUbuntu Desktop20.04LTSでテストしていますが,18.04.5LTS等の他のバージョンや, Debian等のaptコマンドを使ってパッケージ管理をしているLinuxディストリビューションでもおそらく同様に作業できると思います. それ以外のディストリビューションについてはMITのサイトを参考にしてください.
開発用ツールのインストール
aptコマンドで容易にインストールできます. 以下のコマンドを実行してください.
$ sudo apt-get install git build-essential gdb-multiarch qemu-system-misc gcc-riscv64-linux-gnu binutils-riscv64-linux-gnu
以上でxv6の開発用ツールのインストールは完了です.
インストール後の作業
以下のようにしてxv6のビルドと実行ができることを確認してください.
カレントディレクトリ直下にgitで取得したRISC-V版xv6のソースコードのディレクトリxv6-riscv
があるものとします.
$ cd xv6-riscv
$ make
$ make qemu
...
xv6 kernel is booting
hart 2 starting
hart 1 starting
init: starting sh
$
最後の$
はxv6のプロンプトです.
macOS上(RISC-Vをエミュレートする)仮想マシンアプリケーションQEMUが動作し,その上でxv6が
動作しています.
xv6上でいくつかプログラムを動かして動作を確認してみてください.
usertests
というプログラムを実行すると,多少時間はかかりますがxv6カーネル全体のテストを行うことができます.
このプログラムの実行後は,いったんxv6から抜けてmake clean
を実行し,続けてmake
を実行しておいてください.
xv6から抜けるには,ctrl-A
に続けてx
をタイプします.